女装ブログ・小説
疼き出す危険日〜主婦由美子の禁断の逢瀬

由美子はキッチンの椅子に座り、冷めた紅茶を前にため息をついた。結婚して十年。夫は誠実で、浮気一つしたことのない男だった。ただ、最近の彼は家では無口で、顔を合わせても「おう」と言うだけ。
会話も、視線すら交わさない日が続いていた。
「もう女として見られてないのかもね….」
鏡の中の自分に向かってつぶやいたとき、スマートフォンが震えた。画面には、ましろからのメッセージ。
「からだはもう平気なの?」
・・・由美子は一瞬で全てを理解した。
これは由美子の身体を気遣っているのではなく、ただ求められているだけ‥
なのにどうしようもなく、このぶっきらぼうな文面に身体が熱くなるのを感じてしまう。
由美子は先日、ましろの子をその身に宿した。だがそれは誰にも知られることなく、密かに無かったことにした。由美子には家庭を壊す勇気はなかった。
だからもう2度と会わないと決めたのに…
それなのに手には真っ赤なルージュを握りしめ、唇にべったりと何度も何度も塗り重ねていた。
「ふふ‥自分じゃないみたいだわ」
・・・