女装ブログ・小説
甘ロリ少女が大人の女になる瞬間〜さなちゃん〜

そっと鏡の前に立つと、そこには見慣れない自分が映っていた。ふわふわのフリルとレースに包まれたピンクのワンピース、ふんわりカールのウィッグに、そしてふんわり広がるスカート。まるでおとぎ話の中のキャラクターみたいで、思わず自分で自分に「わあ…」と小さく声を漏らしてしまった。
ちょっと恥ずかしい。でも、それ以上に嬉しい。
ずっと憧れていた甘ロリのお洋服。人前で着る勇気がなくて、憧れだけを胸に秘めていたけれど今日は思い切って袖を通した。最初は「似合わなかったらどうしよう…」って少し心配してたけど、鏡の中のわたしは思っていたよりずっと――いや、かなり可愛い。
ほっぺがじんわり熱くなる。誰かに見られたらきっと赤くなっちゃう。でも、そんな照れくささも、なんだか心地よい。だって、この服を着たわたしは、ちょっぴり自信がある。小さな頃に夢見た「かわいいお姫さま」になれた気がするから。
「ふふ、勇気出してよかったかも」
スカートの裾をつまんで、小さく一回転。ふわっと広がる布の感触に、思わず笑みがこぼれた。ピンクの甘ロリは、ただの服じゃない。わたしの中の“好き”や“ときめき”をぎゅっと詰め込んだ魔法みたいなもの。
いつか、堂々とこの服を着て外に出られるように。今日は、その最初の一歩。
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